物事が上手くいく、驚くほど長続きするようになるにはいくつかの条件が必要不可欠だ。はじめから意図的にその条件を整えることもあれば途中から徐々に条件が揃ってくることもあるだろう。
フジテレビの長寿番組「笑っていいとも」が今月いっぱいで終了する。「楽しくなければお昼じゃない」をテーマに1982年10月4日に始まり31年後の今期で8,000回をこえるまさにお昼の顔だ。
番組冒頭の「テレフォンショッキング」、普段スクリーンでしか見られない俳優、女優、有名人などが普段着で登場しタモリさんの突っ込みに合わせるように自分の趣味や好きな食べ物などの日常をざっくばらんに披露する。
この演出はそれまでいわゆる銀幕の世界と日常世界の我々視聴者との距離感を大幅に短縮したことは疑いのない事実だろう。
さらに言えば「テレフォン~」コーナーの最後にゲストがお友達を紹介する。恰も突然電話をし親しい友達っぽい挨拶を交わしたあとにタモリさんにバトンタッチ、そして最後の決め台詞「明日来てくれるかな、いいとも!!」。
登場したゲストの顔写真を背景に進行するこのコーナーは昨今の何かに似ていないだろうか。お友達の友達はみんな友達だ、そうfacebookだ。もちろんこのコーナーだけが国民的長寿番組になった要因ではないと思うが、facebookがデジタルだとすれば「笑っていいとも」はアナログですでに31年前に時代を先取りしていたといえる。
番組終了の原因は視聴率低迷や高額なギャラなど憶測はあるがこの番組自体が視聴率27%以上の人気番組となり継続するに必要不可欠な条件を持っていたことは注目するに値する。
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