大仁惴泉郷、自然農法を訪ねて

9/29(月)晴れ、静岡県は伊豆の国市にある自然農法の研究施設、大仁惴泉郷を視察してまいりました。130haの敷地の中に農場、牧場、自然食レストラン、クリニックが併設されており、「医・食・農」を三位一体とした、いわゆる「統合医療」を研究実施している国内でも数少ない施設です。

ここでの研究は、農林水産省、北里大学、タイ国と連携しており、自然農法を実践している農家さんが勉強研修に訪れるだけでなく関係省庁からの要請により大仁農場の研究員が日本各地に派遣され自然農法の指導を積極的に行っています。
また農薬はもちろん化学肥料も一切使用しない土と微生物だけの力による栽培は、まだまだ発展途中であるものの徐々にその賛同者が増えて来ているところです。

我々人間は、先祖代々受け継がれてきた土地に生まれその土地に育ちその土地が育んできた作物を収穫しいただいて来ました。最近耳にするいわゆる地産地消の原点です。ところが1800年代の産業革命をきっかけに輸送力の進化に伴う文化生活様式の多様化は我々の食生活そのものを大きく変化させてきました。

生活が豊かになれば人はそれまで無かったものを欲しがるようになります。それはことの善悪を越えた人間の根本的な欲求と言えるでしょう。その欲求を満たすため、商業ベースに乗せるために各分野で様々な研究開発が繰り返され、その結果生まれたのが食分野で言えば添加物や着色料、保存料などでそれらが現代人の病気の一因になっていることは言うまでもありません。

この大仁農場では前述の施設に加え自然農法の専門家を養成する農業大学校も併設されており、作物の栽培収穫から人間の教育育成までを一地域で行う自然循環型のコミュニティーと言えます。

全国的に加速している少子高齢化の背景には、若い世代に将来に対する不安感が深く蔓延していることもあげられています。特に地方での高齢化過疎化は世界でも類を見ないほどの早さで進行しております。
この大仁農場で実践している、健康で安心して住める中山間地域の農村づくりがモデルケースとなり全国に拡大普及することは、現在日本が抱える諸問題の解決に間違いなく一石を投じるものと考えるのです。

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