沖縄視察① 令和元年10月26㈯~28㈪

市川市内の民間団体㈳市川市平和教育推進会議(以下IPEC)の皆さんとともに視察をしてきた。場所は沖縄。3年前のパラオ、2年前の沖縄、昨年の広島そして今回で4回目となる今や恒例となった視察だ。参加者は毎回7~8名で個人事業者やサラリーマン、弁護士、税理士、デザイナー、主婦など様々。しかし、IPECの皆さんの共通点は「平和」というやや曖昧な概念を探索し、自分なりに研究、消化しようという純粋な気持ちを持ち合わせていることだ。一日一日の過密かつ過酷なスケジュールをこなした後、地元の店で郷土料理に舌鼓を打ち仲間たちと酌み交わす酒はまた格別なものだ。
 さて、視察である。今回は沖縄県南部那覇市を中心に、沖縄(琉球)の歴史、沖縄戦の時の陸軍的視点とひめゆり学徒隊の軌跡、そして海軍の参戦と大きく三つのテーマに分かれ、平和教育研究者でありIPEC代表でもある田中正文氏の解説とともにここ沖縄における平和考察の旅が始まった。テーマこそ日ごとに分かれているが訪問場所は多数に及ぶ。そのためその日その日の出来事、感じたことを網羅するのは少々長編となってしまうため、また私個人も複数回訪れている場所もあることから重複を避けるため、今回の旅で新たに心に残った部分を抽出しながら今回の視察をまとめたいと思う。

 26㈯午後 久米至聖廟(孔子廟)。
 詳細な説明は避けるが、儒教の開祖である孔子を祀る霊廟である。東京にある湯島聖堂がその代表格といえる。私が個人的に関心を持ったのはこの那覇にある孔子廟が現在裁判の渦中にあるという点だ。要約すれば、市民からの提訴により、那覇市内の松山公園内に設置されているこの孔子廟の公園使用料が免除されている点が違憲だという福岡高裁那覇支部の判決を受け、那覇市は判決を不服として最高裁に上告しているという裁判である。つまりは、憲法に規定されているいわゆる政教分離の原則と同89条に明記してある宗教団体への公金支出が憲法に反しているというのである。私は、この裁判というかこのような政教一致の“状態”の根本はそのような状態を生んでしまう沖縄の社会構造にあるのでないかと思っている。孔子といえば、その教えは多くの書籍も出版されているし教科書にも載っている中国を代表する歴史上の偉大な賢人であるということは誰も否定しないだろう。つまりは孔子=中国なのである。ある特定の宗教団体あるいはそれに準ずる団体が、何らかの公的優遇措置を受けていた場合、本来であれば、他の宗教団体、また政治的には共産党などが真っ先に糾弾の先陣に立たなければならないはずだ。そもそも論として、孔子廟の設置を決めたのは沖縄自民党時代の翁長市長であることから自民党も弱腰になっている。まずは、宗教的、思想的な視点から論じなければならないこの孔子廟裁判であるが、辺野古問題での政治的歩調合せや過去の忖度などが複雑に入り乱れた、沖縄独特のチャンプル(ごちゃ混ぜ)構造がその解決を阻んでいるようにも見える。
果たして司法は、県民の中枢に横たわるこのチャンプル文化に踏み込むことができるのか、きわめて興味深い事案といえよう。

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